マルク・シャガール

マルク・シャガールは愛や結婚をテーマにした作品を多く描くことから『愛の画家』の愛称があります。

このさくひんは愛をテーマにして描かれた作品なんでしょうか?

天使が舞い降りてきているのはわかりますが、この手前にいる人の顔、血相はいいとは言えません。

緑色の顔にすることで何かを伝えようとしたのでしょうか?

この顔の表情からすると、もしかしたら、なにか気分が悪いとかで、死を覚悟した瞬間とかなんでしょうか?

それだから天から天使が舞い降りてきたのかな?とおもうとわけがわかります。

 

なぜ人の肌が緑色になっているかがとても興味深いです。
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この作品はぜんたいとして明るいという作品よりも暗い印象を受けました。

愛や結婚を題材にしていることの多いシャガールはなぜこんな絵を描こうと思ったのかが不思議です。

富本憲吉

富本憲吉さんの作品を紹介します。
鮮やかな色を操ることのできる方であり、その表現が特徴でもあります。
色彩、バランス、新たな模様、様々な図案、そして繊細さを兼ね備えた表現力がなんとも作品に表れています。

 

富本さんは東京美術学校図案科を繰り上げ卒業してイギリスに留学し、この留学によって得た経験は富本さんのデザイン観の重要な原点ともなったそうです。

「色絵金銀彩」から、「日常のうつわ」まで生み出した富本さんは間違いなく日本の近代陶芸史の先駆者であるとされています。

 

 

富本憲吉「色繪皿」

 

お皿に描かれた模様や、表現というのは、私にはよくわかりません。

一体それはどうやって作られているんだろう?なんて、

絵だったら何度でもやり直しはきくけどもこういったお皿などに絵を描く時、もし失敗したりしたらどうするんだろうな〜なんて考えたりしました。

留学経験を生かしたデザインというのはなんでしょうか…

 

色調などは、普通に日本画を描いたり水彩を描くような感じで意識的に描いているんだと思います。

そうでなくちゃこんなに綺麗な表現できないもの。

お皿になにをかくのか決める時から見てみたいものです。

構図の決め方とか。

 

富本憲吉『色絵皿』-300x300

河井寛次郎

河井寛次郎さんの作品を紹介します。

 

名人芸に胡坐をかかない自己表現の探求者・河井寛次郎さんは、

個展や展覧会で大きな成功を掴み、名声を得たにも関わらず大正14年を境に、自分が納得できる作品が生み出せるまでの個展の無期限停止を決めたそうです。

 

一、中国や朝鮮の古陶磁の研究をもとに制作した時代
二、柳宗悦らと民藝に情熱を傾けた時代
三、1945年以降に見られる 民藝を超えた独自性の表現力が際立った時代

これらを河井寛次郎の三つの時代と呼びます。

 

河井さんの作品は、陶磁器に模様の入っていて遊び心溢れる作品が多いなという印象です、

この作品での模様となるのはこの手前に盛り上がった、なんでしょうか?

この模様が何かはよく私にもわかりませんが、この模様があるのとないのじゃインパクトや印象の強さ?が変わってくると思います。

作品を作るときにインパクトであったり印象に残ったりって結構気になったりしますよね。笑

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この作品の特徴というか、河井さんの作品には、滑らかというよりすこし角ばったところがあるのが特徴の一つになるのかな?なんて思います。

この作品の中での角ばったところは、円形に作るのではなく手触りなど、その質感で作品を味わってほしいのかな?と思うような模様まで入っています。

この作品に描かれている?掘られている?模様は何を示しているんでしょうか?

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中山忠彦

中山忠彦さんの作品を紹介します。
中山さんの描く作品の多くは、女性をモデルにして描くことが多いです。
というよりそのモデルさんというのは奥さんなんでしょうかね。

その時その時の表情は違いますが、やっぱり人を描いた作品を見る時は同じモデルさんを描き続けている画家さんの作品を見ると、表情が変わっているところが私は好きです。

この時のモデルさんはなにかうれしかったことでもあったのかな?とか、勝手に考えてしまったりしてこっちがワクワクしたりしますね。

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また、中山さんの作品は、小さいものまでもを美しく描こうという気持ちが伝わってくるような作品作りをしていると思います。

この方の着ている服のシワとか、他にも、ピアス?イヤリング?の真珠の輝きなどの表現を含め、メインの方の存在感を出しながらも、その小さなものまで目を向けて作業にうつしてしまうところがすごくいいなと思います。

 

 

 

藤本能道

藤本能道さんは近現代の作陶家として偉大な足跡を残した富本憲吉と加藤土師萌に師事し、その色絵磁器の系譜を継ぎつつも独自の技と作風を追求し、20世紀の日本陶磁に新たな色絵表現を切り開いた陶芸家です。

藤本さんの作る陶磁器の上に描かれる動物はそれぞれ違いますが、鳥類、鳥が描かれているのが特徴的です。

また、その作品に合わせられた種類の鳥になっているんじゃいかなと思いました。

このさくひんは、なんの鳥かはっきりと私にはわからないんですが、丸みのある鳥で、この作品も全体としては丸みのある可愛らしい感じがあり、そことよく構成されていてマッチしているなと思いました。

また、模様の繰り返しというか、つなぎ目の部分にも細かい作業をされているのも見逃せません。

葉脈も、木の模様までもをしっかりと書き込んでいるのは美しいなと思います。

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この作品の中で描かれている鳥は凛々しい鳥で、一瞬鷹などの肉食鳥なのかな?なんて思ってしまいました。

この鳥がもし上の作品に描かれているとなるとなんだか不思議に感じてしまいますが、この作品の全体の構図として縦に伸びやかに描ける状態になっているのが美しさの1つになるのではないでしょうか?

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浜田庄司

浜田庄司さんの作品を紹介します。

浜田さんの作る作品は、大胆な模様と手轆轤による造形が特徴的です。
陶芸界の巨匠とされる浜田さんは、実は少年時代は画家を目指していたそうなのですが、ルノアールの「フランスの絵描きの半分が工芸家になってくれたなら….工芸家も質を向上させる事ができる….」という一文を読み工芸の道に進もうと思ったそうです。

ルノアールは、画家として有名な方ですが、なぜそうおもったんでしょう?
しかも自分はなぜそうなろうとしなかったのか?それが疑問です笑

釉薬の流描による大胆な模様は、少年時代から培ってきた美的感性がいかされているのだと思います。

柳宗悦、河井寛次郎、芹沢けい介らと共に日常的な暮らしの中で使われてきた日常に使われる民衆的工芸品の中に「用の美」を見出し“民芸運動”を推進した事でも有名です。

 

確かにとても斬新な柄というか絵を描くことが多いですが、それがかえってこの形をプラスに美しく、魅力に感じさせてくれます。

この作品は

角の部分には、色が剥がれているのか若干緑がかっているところがありますが、そういったところは、出来上がってみないとわからないという模様なのかな?

そういうのって結構魅力的な部分になったりしますよね笑

 

 

 

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この作品のグラデーションのような模様がすごく綺麗だなと思います。

また、色使いだけでなく三層になっているように見えますが、上の部分から垂れ流れてくるような表現をしているのは面白い作品になっているなと思います。

触ってみたいな〜なんて笑

 

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加山又造

加山又造さんの作品を紹介します。

まずは、加山さんの紹介からします。

加山又造さんは、京都出身の日本画家でもあり版画家でもあります。

京都市立美術工芸学校、東京美術学校を卒業してから、多摩美術大学教授や、東京芸術大学教授に就任したそうです。

加山さんの作品の紹介をしたいと思います。

 

左側の絵は、静物という題名です。

この静物画のモチーフとなっているのはさくらんぼでしょうか?

さくらんぼの実の部分とヘタの表現がなんともさくらんぼらしさを醸し出しているのでわかりやすくなっていますね。

この作品の中で難しいとされるのはきっとこの背景の色の中、この器の表現をするのは結構難しかったんじゃないかなと思います。

この作品のすごいなと思うところは、この器には、ただのガラスの器ではなくて、模様のはいった器だというところ。

その表現も忘れず、また、さくらんぼが入っているからこその光の入り方などの細かい観察が綺麗に読み取られているなと思いました。

あと、木になるところは、背景に若干黄色と黒で模様のようなものが見えるのはこれはなんでしょうか?

 

 

 

加山又造『静物』 加山又造・牡丹

 

今度は右側の作品を見ていきたいと思います。

この作品は、《牡丹》という作品になります。

牡丹の花ってそんなに私は見たことがないのですが、質感や、臨場感や存在感を感じさせるような描かれ方をしているのは加山さんの作品に対する観察力が魅力の一部になるのかなと思います。

小杉放庵4

こんばんは。2月に入りましたね。

3日過ぎているんですがね笑

夜はやっぱり寒さは消えませんね。

そろそろ冬を抜けて春になってほしいもんです。

小杉放庵さんの紹介として作品を取り上げるのも、今日も二回目となります。

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小杉さんの作品を今まで色々と紹介してきましたが、

この作品の細かさを注目してみてほしいです。

この作品だけではないんですが、メインとされるもの以外にもしっかりとものに魂をこめるように、どんなに脇役的なモチーフだとしてもそのものに命を与えている。と言わんばかりの作品がたくさんあると思います。

 

この作中にも、奥には太陽が見えます。

一番最初に紹介した、仙山朝陽という作中にも出てきました。この太陽。

若干かけていて太陽が見えなくなっているのはなぜなんでしょうね。

この手前になにか山などがあったら自然とそうなるのかな?

そんな想像までしたらなんとなく山のようなものが見えてきた気がしませんか?

描くものは、どのシーンでも描き方を変えないというのは自分があるとなっていい作品になっているんじゃないかと思います。

 

こういう作品を見るときに、この中心にいるおじいさん?をメインに見るのも楽しいと思いますが、周りの梅の木?にも目を向けたり、太陽の奥の方までに目を向けてみるのも楽しいと思います。

 

 

 

小杉放庵3

今日も再び小杉放庵さんの作品の紹介をしたいと思います。

 

この作品は、

遠くに塔を望む柳の木の下で閑談する二人の人物を描いた日本画です。

おそらく大正中頃に制作された小杉さんの日本画の中でもかなり早い時期の作品だと思われます。
洋画家であった小杉放庵さんは、時代が大正にかわる頃から次第に日本画も描き始めるようになったそうなのですが、

当時の日本画作品には、きわめて縦長の画面を好んで用いたそうです。

さらに、その画面を大きく上下に三等分した大胆な構図で描くという特徴があるようです。

 

この作品でも、画面の中央には柳の木というインパクトのあるモチーフを配置し、

柳の木を中心に、画面を上下に分割し上に遠景の山や塔を描いたり、下には近景として向き合っている二人の人物が描かれています。

 

この構成方法は中国や日本など東洋の絵画の伝統にはほとんど見ることのできない画面構成であるそうです。

 

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遠景中景近景で描いているまた、しっかりと差をつけながら描いていることがすごく美しく、また、繊細に描かれている様子から、そのシーンそのシーンで描き終えてから全体を中心に合わせて描いていったのではないかななんて予想します。

柳の木がやっぱりインパクトがすごく残る作品になっているのは間違えないんですが、なぜここまで強力な印象をつけようとしたのかが少し疑問に残るところだなと思いました。

 

描き方は、同じ色調のなかでもその遠近感をもたせた縦長の構図をうまく利用しての美しい構成の作品になっています。

小杉放庵2

小杉放庵さんの作品の紹介の続きをしたいと思います。

この作品の題名は《水亭》という題名です。

水亭という意味は、水のほとりのあずまや。という意味があるそうです。

水のほとりの意味がわかりましたが、あずまや。ってなんだろう?

 

この作品では、黒と地の色しか使われていないと思いますが、この水辺に住む人、小屋が見えるのでそこで過ごしている人がいるんでしょう。

それとこの葉っぱなどの枝垂れた樹が一番メインに描かれていると思うのですが、作品全体として、なんだか不思議と見入ってしまうのがこの作品の素晴らしいところになるのかなと思います。

この目の前に描かれた樹に注目はいってしまうのですが、きになるところに目を向けると奥に描かれているものに自然と目を移すことができて、それを見るとさらに奥にあるものを見れたり…

そんなことの繰り返しで、いろんなところをみても次の楽しみがみれることがこの作品の面白さだと私は思いました。

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そんなにたくさんの色を使っていなくても、こんなにも情報量を入れ込み、また、綺麗な構図に収めているところがさらに魅力になるのかな?と思います。