小出楢重


小出楢重
さんの作品を紹介します。

この作品は小出さんにとってのデビュー作品になったようです。

無邪気な一人息子、なぜか不機嫌そうな妻、煙草をくわえ冷ややかにこちらを見つめる極端に面長の男。

重厚な質感、抑えた色調の原色が印象にのこる作品です。

しかしどこか幸福感のない、ちぐはぐな印象があります。

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『Nの家族』には、実は多くのメッセージが込められているそうです。

テーブルの上にはホルバインの画集。

ホルバインとは世俗的で冷徹な肖像を描いた、16世紀のドイツを代表する画家です。

これは一説によると、主観的な情緒の画家デューラーに傾倒していた岸田劉生への対抗だといいます。

東京で売出し中の若手人気画家への挑戦状としての作品だったそうです。

 

この作品は、面白いなと思ったのは、この色味の表現がなんとも私の中でグッとくるポイントがありました。

 

 

 

 

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